私たちにできること

聞いてみよう

AEDのクリアファイル贈呈式と講習会で聞いてきました!

今回の「聞いてみよう」は、AEDの講習会で救急救命について学ぶ小学生に焦点を当ててみたいと思います。おじゃましたのは、神奈川県・葉山町立上山口小学校。黒岩祐治 神奈川県知事によるAEDのクリアファイル贈呈式に続き、オムロンと救急救命士によるAED講習が行われました。

ぼくでも、わたしでも、できたよ!

手拍子もわき起こって大盛り上がり

美しい里山の風景に囲まれた緑豊かな葉山町立上山口小学校の写真

今回の会場は、“美しい里山の風景に囲まれた緑豊かな学校”の葉山町立上山口小学校。文字どおり周辺には豊かな緑が広がっていた

会場となった上山口小学校は、「葉山御用邸」で有名な葉山町にあります。とはいっても、海沿いにある葉山御用邸からは離れており、山寄りで、周囲が豊かな緑に囲まれた場所に位置しています。そうした自然環境が児童たちを育むのか、みんな元気いっぱい! 学校に着いたときから、すれ違う子、すれ違う子、みんな大きな声で「こんにちは!」とあいさつをしてくれました。

「そんな元気な子どもたちになぜAED講習を?」、と疑問をもたれるかもしれませんが、実は心停止で亡くなるのは中高年などの大人だけではないんです。元気いっぱいに飛び回る健康な児童でも、球技などで心臓付近に当たったボールが「心臓しんとう」を引き起こしてしまう、という事故が少なくないといいます。そんな突然の事故で亡くなる不幸を防ぐため、子どもの頃から救命への理解を深めてもらおうというのが、神奈川県とオムロンの願いなのです。講習も元気良く受けてくれるかな?

体育館に集まってお話を聞く児童たちの写真

体育館に集まってお話を聞く児童たち

AED講習は、3年生~6年生の4学年に対して実施されるため、一同に集まれる体育館で行われました。講習の前に、前回の記事でもご紹介した、クリアファイルの贈呈式です。贈呈にあたってのあいさつで黒岩祐治 神奈川県知事が、「心臓が動かないとどうなるー?」と問いかけると、児童たちも「死んじゃうー!」と大きな声で答えるなど、手ごたえは十分。知事が語るAEDと救急救命の大切さを興味深く聞いてくれていました。

黒岩知事と、代表としてクリアファイルを受け取った児童の写真

黒岩知事と、代表としてクリアファイルを受け取った児童

続いて、いよいよ贈呈式。代表してクリアファイルを受け取った児童は、はじめこそ緊張した面持ちでしたが、知事の力強い握手を受け、最後は笑顔で記念撮影。児童たちにはこのクリアファイルを通して、AEDをより身近なものに感じてもらいたいと思います。

次は、「かながわAED宣言」について。以前も取りあげたとおり、神奈川県は全県をあげてAEDの普及啓発を推し進めています。とくに今年は、救急救命士の資格をもつ県職員が県内の小学校でAED講習を行う「学校訪問」を実施。9~11月は、ほぼ毎週のように行われています。これは、助かるはずの命をひとりでも多く救いたいという強い思いから行われているもの。そうした思いが伝わったのか、みんな真剣な表情で耳を傾けていました。

大人も子どもも、みんなで救助

AEDの実演をするインストラクターの写真

まずはインストラクターがAEDの実演

AEDの重要性を理解してもらったところで、ついにAEDを使った救急救命の実演がスタート! 最初はオムロンと救急救命士の方による、救命の概略説明です。「大きな声で助けを呼ぶ」など、子どもたちにもできることがあることを理解してもらえたようです。

意識の確認を行う児童の写真

「大丈夫ですか!」と意識の確認を行う児童

胸骨圧迫を行う黒岩知事の写真

続いて黒岩知事もチャレンジ!

次に、代表として選ばれた3人ずつ2組の児童たちが前に呼ばれ、救命活動に挑戦します。はじめはぎこちなかった子どもたちも、すぐにAEDを使った一連の流れを理解したようでした。あくまでも仮のシチュエーションとして、「廊下で担任の先生が倒れました!」と言ったところ、「えー!?」とみんな声を上げます。倒れる先生のコミカルな動きもあって、なかには笑っている子も。しかし、実際の現場では笑いごとでは済まされません。いざ実演になると、先生を助けるつもりで一生懸命に胸骨圧迫をしていましたよ。途中、大人を呼んで助けてもらう場面では黒岩知事も登場し、いっしょに胸骨圧迫を体験されていました。見ている児童からも、動きにあわせて自然と手拍子がわき起こるなど、大盛り上がり。みんなの一体感がとても印象的でした。

真剣にプリントを見つめる児童たちの写真

真剣にプリントを見つめる児童たち。しっかり理解できているようだった

真剣な大人の写真

もちろん大人も真剣!

救命体験のあとは、身の回りのAEDについてもっと知っておこう、ということで、設置台数やAEDの探し方などを紹介。救命活動を目の当たりにしたことで実感がわいたのか、みな熱心にプリントを見ながら説明を聞いていました。なかでも、県内にはAEDが1万8000台も設置されていることや、倒れた人が100人いるとすると、なんと約5人しかAEDが使用されていないという現状に驚いていました。子どもの頃からこうした状況を理解しておくことで、いざというときの救命活動に繋がるよう期待したいですね。

女性に対するAEDの使用を実演中の写真

女性に対するAEDの使用を実演中

子どもたちの疑問を受け付ける質問コーナーでは、ある女子児童から「(男の人が)女の人に使ってもいいの?」という小学生ならではの質問も飛び出しました。実際、救命の際には胸をはだけることから、傷病者が女性の場合は躊躇しがち。とくに救助する側が男性であればなおさらです。そんなときには、どうすればいいのでしょう?

講習では、パッドをつけたあとにタオルや衣服などで胸の部分を隠してあげるように伝え、実際に人形に布をかける実演をしていました。人が壁になって隠すという方法もあります。ただし、隠すことを優先して手遅れになっては本末転倒です。「いざというときは時間を最優先で行動すること」という説明を児童も理解したようでした。

講習後、下校中の児童に感想を聞いてみると、「楽しかった!」というだけでなく、「倒れている人を見つけたら、声をかける!」「大きな声で助けを呼ぶ!」「AEDを持ってくる!」といった声が次々と上がりました。短時間の講習たった一度だけで、人命救助の流れやポイントをしっかり理解してくれていたことがわかり、感激してしまいました。

子どもの頃からAEDや救急救命について学んでおくことが大切だということを、改めて感じられた一日でした。

ここにも注目! ~ こんなところもがんばりました ~小学生にもわかりやすく!

資料の写真

児童が手にすることを考え、資料にはさまざまな工夫が

わかりやすさを意識した提示資料の写真

もちろん、掲示する資料でも、使う漢字の種類やふりがななど、わかりやすさを意識

一般の方向けの救命講習と違って、今回は小学生向けということで「わかりやすく」ということに注意しました。説明の仕方はもちろん、資料を作る段階から気をつけています。具体的には資料に読みがなをふったり、資料で使う漢字を小学生で習う漢字に絞ったりなど、実はいろいろと工夫しているんですよ。

わかりやすさを意識した提示資料の写真
わかりやすさを意識した提示資料の写真

「使い方が難しそう」といった印象をもたれることも多いAEDですが、がんばって資料を用意したかいもあって、このように小学生でも短時間で使い方を覚えてもらうことができました。もちろん、上山口小学校の児童がみんな真剣に取り組んでくれたからということは言うまでもありませんね。

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