設置事例など

設置事例

社員はもちろん、地域の安全のために

福島県福島市に本社を置く株式会社 小野工業所様は、1889年(明治22年)創業という老舗の総合建設業者様です。福島県内を中心に土木・建設・環境保全工事などを行っている同社は、各現場にオムロンのAEDを設置され、安全確保に努められているとのことですので、その運用や設置された経緯などについて伺ってきました。

震災でさらに高まった安全意識

株式会社 小野工業所

株式会社 小野工業所

株式会社 小野工業所は、福島県福島市に本社を置く1889年(明治22年)創業の総合建設業者。
創業当時から、地域の発展と生活の安全、利便性の向上などを目指して、その時代の要請に添った公共工事を行い、地元に貢献している。

1現場に1台はAEDを設置

実際に現場に設置されたAED。作業現場が点在している場所では、いざというときは起点となる事務所から車を使って現場に向かう

実際に現場に設置されたAED。作業現場が点在している場所では、いざというときは起点となる事務所から車を使って現場に向かう

小野工業所様は、創業130年以上を誇る老舗の総合建築業者で、長年地元福島県の発展に貢献されてきた企業です。公共工事など幅広い事業を展開されており、とくに橋梁保全工事においては、東北地方トップの実績を誇るといいます。確かな施工実績により、国土交通省や自治体から大きな信頼を得ている同社は、工事現場にオムロンのAEDを導入されています。体が基本となる仕事であることから、社員の健康を守るためなのはもちろんですが、それ以外にも理由があるとのことで、お話を伺ってきました。

今回お話を伺ったのは、生産管理本部の谷口担当部長と、谷邑係長のお二人です。小野工業所様では、本社はもちろん、各現場にAEDを設置しており、現時点では23台のうち、20台がオムロンのAEDとのこと。AEDの設置は、もともとは現場の社員や関係者を守るためということで検討されたそうですが、地域をケアする公共工事も請け負う同社ですから、地域貢献の観点からもAEDの設置を決められたといいます。

谷口担当部長は「人命救助の観点では、本来AEDは300mおきにあるのが理想。助けるためには、いざというときにとにかく使うことが大事」とおっしゃっていました。実際、「日本循環器学会AED検討委員会」が示した基準でも、推奨される設置距離として片道150m、つまり300mごとにAEDが設置されていると、その間のどこからでも片道1分以内にAEDにアクセスできるため、5分以内の除細動が可能になるとされています。社員の皆様の安全面に対する意識の高さが垣間見られた瞬間でした。

地域のためにできること

本社に貼られていた「福島市AEDサポートステーション事業」協力施設を表すステッカー(左)と、現場でAEDを設置していることを示す立て看板(右)

本社に貼られていた「福島市AEDサポートステーション事業」協力施設を表すステッカー(左)と、現場でAEDを設置していることを示す立て看板(右)

建築業は、地域のために汗を流す業種ですが、スムーズに業務を遂行させるためにはその地域の方々の協力・ご理解は必須です。そのためにも、地域のために働くという意識の高さが求められます。小野工業所様では、定期的に地域の清掃活動などに出られているとのこと。他社が数名ずつ参加しているところ、同社のみ数十名が参加するということも多く、5月に行われた「荒川クリーンアップ大作戦」では、なんと50名もの社員の方が参加されたそうです。
素晴らしいのは、こうした地域貢献の気持ちが社員の皆さんから自発的に湧き上がってくるところでしょう。ある現場では若い社員の方が、夜間の現場に飛んできたカブトムシを休憩の合間に捕まえて、近所の幼稚園にプレゼントしたということもあったそうです。お子さんにも先生方にも大変感謝されたということですが、体力的に大変なお仕事にもかかわらず、業務以外の時間を使って地域貢献までこなしてしまうとは頭が下がります。

谷邑係長によれば、日々の業務からもこうした意識が育まれていたようですが、「福島市AEDサポートステーション事業」への登録も大きかったようです。これは福島市が推進している事業で、AEDを「貸し出す」「届ける」「可能な限り応急手当を実施する」という協力を受けられる事業所を「AEDサポートステーション」として登録し、いざというときは対応するというもの。その背景にはあの大震災が影響していると思われますが、実際に「少しでも多くの救える命を救う」という気持ちは震災後にさらに強くなったそうです。AEDを通じて、よりいっそう地域の人々に貢献できるというのも、地域社会の進展に寄与することを目指す同社の方針にマッチしていますね。

AEDの設置がプラスの影響を

お話を伺った、生産管理本部 品質環境安全部 谷口 哲也 担当部長(右)と生産管理本部 谷邑 太 係長(左)

お話を伺った、生産管理本部 品質環境安全部 谷口 哲也 担当部長(右)と生産管理本部 谷邑 太 係長(左)

設置がプラスにはたらいたAEDですが、数あるなかからオムロンのAEDをご選定いただいた理由を伺うと、本体の視認性が良く、軽くて扱いやすいことや、「安心パック」のサポートがありながら費用面がリーズナブルだったことなどをあげていただきました。使うような事態にならないことが一番だが、使うときに備えておく必要があるAEDということで、「安くて運用時のサービスもいい」のがご満足いただけた点だそうです。このようなAEDが増えて、探さなくてもすぐに見つかるような世の中になると、助かる命ももっと増えるのでは、と谷口担当部長もおっしゃっていましたが、そのとおりですね。このほかにも、安全面ではかなりの配慮をされているとのこと。とくに夏場は熱中症予防にかなり気をつかわれているそうで、現場の皆さんの安全確保の取り組みについてもいろいろと教えていただきました。AEDのほか、こうした取り組みによって、現場の方々が安心して業務に励めるようです。社員の皆さんの安全と健康を守ることが、地域の皆さんの安全確保にも繋がっていると感じました。

今回、皆さんのお話を伺ったり、現場の様子を拝見したりするなかで感銘を受けたのは、社員の皆さんが自発的に地域貢献や周囲の皆さんの安全のために行動している点です。元は社長様のご意向であっても、それをご自身のとるべき行動ととらえて、地域の皆さんを喜ばせるためであったり、同僚の安全のためであったり、意義ある行動へと繋がっているところが素晴らしかったです。「いざというときにとにかく使うことが大事」なAEDの設置が、自発的に行動する精神と繋がっているような気がした福島取材でした。

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